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【絶対に読んで】東大生が日本を100人の島に例えたら 面白いほど経済がわかった! 書評・レビュー

東大生が日本を100人の島に例えたら 面白いほど経済がわかった! A

経済の仕組みが分かりやすく解説されている神本です。

「なぜ税金が必要なのか?」「政府にできること・できないことは何なのか?」「借金大国と言われている日本は大丈夫なのか?」

このような疑問の答えが分かりやすく書いてあります。

ぜひすべての人に読んでいただきたい一冊です。

この記事を書いている人
Shachiblo_profile

著者プロフィール

・書籍名:東大生が日本を100人の島に例えたら 面白いほど経済がわかった!
・著者:ムギタロー
・出版月:2022/8/11
・出版社: サンクチュアリ出版

1994年生まれ。福島県出身。経済評論家。社会基盤学や粉粒体物理学を専門とする研究者。2013年県立福島高校卒。2017年東京大学工学部卒。2022年東京大学工学系研究科博士後期課程修了。博士(工学)取得。YouTuberとして、現代貨幣理論を中心とした最新経済学を一般向けにわかりやすく解説することに定評がある。ポエトリーラッパーとしても活動中。

本の目次

<1>ケイザイ以前の話
言葉を使おう
役割分担をしよう
どうやって分ける?
政府と公務員を作ろう
ルールとお金を作ろう
景気と物価
値段の決まり方

<2>国家とお金
お金にはなぜ価値があるの?
お金の増え方(政府が発行する場合)
むかしの税といまの税
お金の増え方(国債の場合)
自分の財産ってなに?
お金の増え方 (民間銀行による信用創造の場合)
ぎりしゃ島の破産

<3>国の役割と政府のお仕事
国の役割って?
ルールの穴をふさごう
政府の仕事ってなに?
政府にできること、できないこと
お金のバランスを取ろう

<4>景気と物価
値段の決まり方
物価の決まり方
物価を上げよう
景気を良くしよう
ハイパーインフレーションってなに?

<5>投機と債券
投機バブルってなに?
住民の債券ってなに?
金融危機ってなに?
株券ってなに?

<6>貿易と為替
貿易をしよう(お金がない場合)
貿易をしよう(お金がある場合)
為替レートってどうやって変わるの?
通貨発行は為替にどう影響するの?
関税ってなに?
変動(固定)相場制ってなに?
島の力を強くしよう

<7>課題と未来
国のシステムってなに?
資本主義の課題
持続可能にしよう
理想の主義ってなに?
大切なもの

総合評価

タイトルどおり、日本を100人の島にスケールダウンして経済の仕組みを説明してくれる本です。

お金が存在しない島ではどのような問題があるのか。
その島にお金を導入しようとすると何が必要なのか。

というところから順番に説明し、最終的には”金利とは?”、”為替とは?”など、経済ニュースで出てくるようなワードの意味や問題などを説明しています。

見開き1ページに必ずイラストが入っており、読書が苦手な人でも分かりやすい構成になっています。

同様の経済本として、田内学氏の『お金のむこうに人がいる』がありますが、『東大生が日本を100人の島に例えたら 面白いほど経済がわかった!』はその上位互換に当たる本だと思いました。

本書の方が腹に落ちしたからなのですが、なぜ腹落ちできたかいうと、「本書では人ではなくシステムに焦点を当てている」からだと思います。

『お金のむこうに人がいる』 は人を責めています。
株式投資をギャンブルとバッサリと斬り、投資で儲ける人は悪のような書きっぷりとなっているのです。

一方で本書ではシステムを切ります。
社会制度・金融制度には穴があり、そこをついてお金稼ぎをする人は必ず出てくる。(本書ではこういう人をグリッチマンと呼んでいる)
法を破っているわけではないので、その人には罪はなく、システムを正すべきだと述べています。

ただ文句を言うのではなく、よい社会を作るためにどうすべきかを建設的に述べているため、非常に腹落ちしやすいと感じました。

個別評価

新規性 ー 新しい情報があるか

筆者が考えた”グリッチマン”、”SESGs(持続可能な経済システム目標)”という言葉は、新鮮。
特にグリッチマンは、社会システムを考える補助線として非常に有用です。

汎用性 ー 多くの人の役に立つか

自分たちの住む社会がどのようなシステムで成り立っているかを理解することができ、すべての人に役立つ本です。

わかりやすさ ー 理解しやすい工夫があるか

表紙から想定されるよりは文章量は多めです。
ただし、表現は非常に分かりやすく、合間のイラストが理解を大きくサポートしてくれます。
約300ページで3時間ほどあれば読めます。

実用性 ー 本を読んですぐに役に立つか

すぐに実行できるアイデアはありませんが、経済を理解し、よりよい社会にするためにどうするべきか考えるきっかけになります。
特に、「お金さえあれば豊かになれるはずだ」と思っている人には読んでほしい本です。

印象に残ったポイント

グリッチマン

システムにある穴を利用して自分の利益を取ろうとする人のこと。(本書の造語)

「ほぼ誰の役にも立っていないタイプ」と、「何かしら貢献しているものの、貢献度のわりに稼ぎすぎているタイプ」の2タイプがいる。

グリッチマン本人は利益のために最適な行動をとっているだけなので、人間性を責めても問題は解決しない。
システムの穴を修正することが必要。

SESGs

持続可能な経済システム目標 Sustainable Economic SystemGoalsの略(本書の造語)。
SDGsの経済システム版。

全体として目指すべきポジティブな経済の目標を示す単語として筆者が作成した。
以下4つの目標がある。

1 復元力のある法制度:平均位の仕事をしていれば自然と中流層に戻るルール(相続制度の見直しなど)

2 復元力のある政治制度:1の政策を実行できるまじめな代表者が増える制度

3 復元力のある国の仕組み:2を維持できるように、悪い人が勝手に変えられないけれど、必要な時に修正することができるバランスの取れた国の仕組み

4 復元力のある国際法:日本だけ良い仕組みを作っても他国から侵略されたり、他国がルールを破ると意味がない。島をまたいだ問題行動を防ぐための国際的な決まり

税金のそもそもの役割

税金とはお金に価値を持たせるためのもの。

お金が存在しない島のなかで、「毎年いくら払わないと、公務員が逮捕して、財産を奪って刑務所に入れます」と政府が言うことで、お金に価値がでて、島の中で流通が始まる。

お金とはつまり、「政府に渡すと、自由(逮捕されない)と交換できる券」。

まとめ

経済の解説本として、今まで読んだ本の中で一番分かりやすい本でした。

イラストもあるので、中高生でも読めます。

全世代におすすめの神本です。

シャチ
シャチ

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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