将来が不安だから、贅沢は我慢している
将来お金で困らないように今はバリバリ働いてお金を稼がないと……
このように将来のため今を我慢している人のための記事です。
老後2000万円問題が話題になってから、老後に不安を覚えて貯金にいそしむ人も多いのではないでしょうか。
また、漠然とした将来の不安から、家族との時間よりも仕事を優先している人は多いと思います。
そんな、将来のために今を我慢している人に読んでほしいのが、今回ご紹介する「DIE WITH ZERO」です。
私たちは生きるために働く必要があります。
ただし、私たちは生きるために生きているわけではなく、充実した人生を送るために生きています。
この本で語られる“ゼロで死ぬ”という考え方は、 豊かな人生を送りたいあなたに必ず刺さると思います。
結果だけ知りたい方は、最後のまとめをどうぞ!
著者プロフィール
・書籍名 :DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール
・著者 :ビル・パーキンス
・出版月 :2020/9/30
・出版社 :ダイヤモンド社
1969年生まれのアメリカ人(2023年時点で54歳)。
エネルギー分野のトレーダーとして成功を収め、 現在は、1億2000万ドル超の資産を抱えるヘッジファンドのマネージャーでありながら、 ハリウッド映画プロデューサー、ポーカープレーヤーなど、さまざまな分野に活躍の場を広げています。
本の概要
人生でしなければならない一番大切な仕事は思い出づくり
晩年の父は肉体的にかなり衰弱していて、もう遠くにバケーションに行くことはできなくなっていた。
「DIE WITH ZERO ルール2 一刻も早く経験に金を使う」より
だから私は、旅行の代わりに、自分でも気恥ずかしくなるような贈り物をした。
それは、思い出の映像がたっぷりつまったiPadだ。父は大学時代、アイオワ大学でフットボールをしていた。
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老いた父には、もう人生の新たな経験は望めない。
それでも栄光のフットボール部時代の動画から、大きな喜びを引き出すことはできた。
人生最高のプレゼントだと褒めてくれたくらいだ。
私はそのとき、人生の最後に残るのは思い出だと改めて感じた。
一切お金を使わないまま、大金を持って死ぬことが幸せだと感じる人は少ないはずです。
死ぬ間際に「たくさん楽しいことをできて、いい人生だったな」と思うことが出来たらどれだけ幸福でしょうか。
最大限に人生を楽しむ方法は“楽しい経験”を最大化することです。
経験には見逃せない特徴があります。
それは、その瞬間の喜びだけではなく、後で思い出せる記憶が得られることです。
本書ではこれを記憶の配当と呼びます。
上の図は経験をポイント化したイメージ図です。
毎年の経験ポイントだけでなく、過去の経験を思い出すことで得られる喜びが積み重なって経験ポイントを増大させます。
例えば、とても楽しかった旅行は、何年経っても思い出すことができます。
友人や家族と話したりして、何度でも幸せな気分になれます。
記憶の配当の利益は、若い時の経験の方が大きくなります。
残りの人生が長いためです。
だからこそ、特に若い時はお金を節約しすぎず、一生に残る経験にお金を使うべきです。
死ぬ間際に思うのは、「働きすぎなかったらよかった」
ある介護者のリサーチでは、余命数週間の患者たちに人生で後悔していることを聞くと、
1位は「勇気を出して、もっと自分に忠実に生きればよかった」、
そして2位は「働きすぎなかったらよかった」となりました。
老後にお金が足らなくなることが不安で働く人が多くいます。
ただし、興味深いデータがあります。
<アメリカ従業員給付研究所 2018年データ>
・60代から90代までの退職者全体で支出と収入の中央値は1:1
・退職者の1/3が退職後に資産を増やしている
→多くの人が老後に資産を減らせない。それどころか増やしている
衝撃的ですね……
年を取ると想像以上に人はお金を使わなくなるため、資産は減るどころか増えてしまいます。
多くの人が老後を気にして現役時代にお金を貯めますが、たいていそれは働きすぎということです。
上記のように無駄に働いている人が多いからこそ著者は、生きているうちにお金を使い切り“ゼロで死ぬ”ことを目指そうと説いています。
物事にはそれを行うための相応しい時期がある
たとえば、「いつか、子どもとスキー旅行に行きたい」という望みをいつまでも先送りすることはできない。
「DIE WITH ZERO ルール7 やりたいことの「賞味期限」を意識する」より
高齢になると、体力的に厳しくなるからだ。同じように、6歳の子どもと過ごす時間を先送りし続けることもできない。子どもはいつまでも6歳のままではない。
7歳のままでもないし、いつかは成人して子どもではなくなる。
人生には今しかできないこと、今しか楽しめないことがあります。
お金と時間がたっぷりある老後になってからでは、十分にお金の価値を引き出せません。
20代、30代といった若い時期から、退職する/死の床につくといった人生の末期を想定し、 そこから逆算してお金の使い方・働き方を考える必要があります。
『DIE WITH ZERO 』を読んで ー 取るべきおすすめアクションとは
タイムバケットを作る
物事にはそれを行うための相応しい時期があり、老後を迎える前のもっと若い時期からお金の使い方を考える必要があります。
そのためのツールとして“タイムバケット”が本書では紹介されています。
タイムバケットは死ぬまでに経験したいことリストに、”いつやりたいか”という情報を追加したものです。
作り方は以下のとおりです。
作る際のポイントは“お金のことは気にしないこと”です。
タイムバケットを作る目的はどのような人生を送りたいかを想像することなので、お金のことは考えなくてOKです。
実際に作ることで、“物事にはそれを行うための相応しい時期がある”ということがより分かります。
例えば、世界一周旅行は70、80歳を超えてからは体力的に厳しそうですが、“映画を毎日見る”は高齢になってもできそうです。
人生のやりたいことに制限時間を設けることで、能動的にお金の使い道や働き方を考えられるようになります
高配当株投資を始める
“ゼロで死ぬ”は言うのは簡単ですが、実際に行うのはやはり勇気がいりますよね。
そんな時におすすめなのが高配当株投資です。
配当利回り3~5%の高配当株を購入する投資方法です。
一般的に投資の最適解と呼ばれるインデックス投資は 配当を出さない or 配当を再投資して資産規模を拡大します
しかし、現金は売る時まで基本的には手に入れられません。
資産(含み益)はどんどん大きくなりますが、売るまで使えるお金は増えません。
(売ると複利効果が弱まるので、資産拡大期は基本的には売らない)
インデックス投資は、今使えるお金を目いっぱい将来に回す投資手法になります。
一方で、高配当株投資は定期的に配当金が入ります。
配当金をもらうたびに課税されるので、インデックス投資よりは資産が増えにくいものの、使える現金を定期的にゲットすることが出来ます。
今と将来のバランスを程よくとれる投資手法になります。
将来のためにお金を貯えたい、でも今お金を使って楽しい経験もしたい、という人に高配当株投資はおすすめの投資手法です。
私も高配当株から配当金をゲットしています。
配当金をゲットするたびに、次に使うことを考えてワクワクしています。
まとめ
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今回は『DIE WITH ZERO』について紹介しました。
私たちが働く大きな目的は経済的に豊かになるためです。
ただし、経済的な豊かさが必ずしも人生の豊かさにつながるとは限りません。
私たちの一生は有限であり、時間はお金よりもはるかに希少です。
気付いたら仕事しかしていない人生だった、ということにならないためにも、今この時からお金の使い方を考えていきましょう。
本記事では紹介していませんが、本書には以下も記載されています。
・仕事が大好きでたまらないという人も、”ゼロで死ぬ”を目指すべき理由
・人生を豊かにする最適な資産の推移
・子供にどのように資産を相続させるのがベストか
気になる方はぜひ、一読を!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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